ネコミミにひかりあれ

エッセイを書いています。

ウエストランドを目の端で追いかけている

2022年12月。
スノボから帰ってきて荷物を出し終わり、一息ついてテレビをつけるとM-1の決勝が終わったようだった。
テレビの中では身長の低い人とそれよりは高いけどそこまで大きくはない人が紙吹雪の中に立っていた。大きくはない人のほうがとても綺麗な涙を流していて、ふーん、と思ってチャンネルを変えた。

これは生で見たウエストランドのお二人

2022年の秋ごろから、ウエストランドという存在は知っていた。その流れでぶちラジも知ることになる。
最初はそこまでハマらなかったが、聞いていく内に「いつも左にいる小さい方、悪口ばっかり言ってるように見えて進行が上手いしネタも全部書いてるらしいし面白いしギャラ折半なの?まともすぎる」「たまに生えてる髭に性的魅力あって訛りのある方は、もしかしてかなりやばいやつでお笑い芸人以外の職業はできないのでは?」ということが分かってきた。
気づいたら家にいる時のBGMがぶちラジ・小田切ヒロ様・オモコロになっている。ぶちラジは二人の近況報告とコーナーの塩梅がちょうどいいのだ。

こんなふうにお笑い芸人を追いかけるのは何年ぶりだろう。
大昔、内村プロデュースという番組が大好きで、それが人生の全てだった頃があった。
番組をきっかけにブログを書き始めて、文章を誰かに読んでもらう愉しみのようなことを知った。
はまり込む前の放送分はインターネットで知り合った誰かにダビングしてもらって、友達が来る度にテレビでそれを見た。放送日の翌日は内Pの話しかしなかった。

その令和版が、ぶちラジだと思った。
放送日の翌日はX(旧Twitter)で、ぶちラジの話ばかりしている。あそこがよかったとかあの発言が面白かったとか、もう来週が待ち遠しいとか。
作業用BGMとして聞いてみようかな、と流しっぱなしにしたこともあったけど、YouTubeで配信しているので動画としてきちんと見たほうが面白い。PodcastよりYouTubeを見てしまうのは二人の動きや視線も見たいからだ。そして気に入った回ばかり聞いてしまうので、600回以上ある過去分はあまり聞けていない。

しかしまさか、そんなハマりたての人間が公開収録に行くことになるとは思わなかった。
なぜかプロレスリングがあり、なぜか関連会社の社長がバチーンバチーンとリングに叩きつけられるところを眺めていた。あれはなんの時間だったんだろう?

そして単独ライブにも行った。
「お笑い芸人の単独ライブ」に行くのは人生で初めてだった。
ライブと聞いて思い浮かぶのは音楽だけなので、まさか自分がお笑いライブに行くことになるとは、これもまた2023年が始まった時は考えもしないことだった。
下北沢で呼び込みをしている若手芸人は見たことがあるけど、まさか自分がお笑いライブの客になるなんて。
そして結論から言うと、これも公開収録同様最高に面白かった。
ぶちラジのようなおしゃべりが好きな自分が、ネタをガンガンやってくれるらしい単独ライブに行って楽しめるだろうか?と始まる前から不安だったけど、杞憂だった。久しぶりに表情筋が痛くなるぐらい笑った。ずっと笑顔だった。

気がつくと、ウエストランドの情報がX(旧Twitter)の「おすすめ」欄に流れてくるようになった。
そうすると、録画はしなくともTVerとかで追いかけようかな、という気持ちになる。マルコポロリは何回か見たし、アメトーーク!も久しぶりに見た。

私はずっと「推し」という存在を持っていないし、ウエストランドも「推し」というように熱視線を向ける対象ではない。
なんというか、近所のろくでもないお兄さんたち、という感じがする。ろくでもないお兄さんたちが喋っている声が聞こえるんだけど、それが天才的に面白い、みたいな。

愛聴しているぶちラジの更新日が木曜日なので、毎週の楽しみになってしまった。大袈裟ではなく、生活が塗り変わってしまったのだった。
明日はぶちラジ更新日だ!と水曜日には心が躍り勤労を頑張ろうと心が救われる反面、ウエストランドという存在に私が巣食われているようにも思う。
井口くんがこんなにネタ書いて喉壊しながら頑張ってるんだから私も頑張ろう、と思う。太氏は知らない。

www.youtube.com

ウエストランドM-1優勝イヤーが終わって、次の王者が出てくるまであと何日なんだろう。
でも変わらずウエストランドを視界の端で追い続けている。ぶちラジも聞いている。だからずっと無職に憧れがありつつ*1、きちんと働いている。中ぐらいのソルジャー*2として…。
概ねどのコーナーも好きだけど、年末が近いのでマサカズの祝砲を楽しみにしています。

この記事はNEW WORLD Advent Calendar 2023の14日目の記事です。
adventar.org
昨日は真魚さんでした。
kakari01.hatenablog.com
韓国語!私もファンフィクション読むために英語やりたいと思ったことがあったけど挫折してしまって、ここまでの熱意はなかったな…。もう一回やり始めてもいいのかもしれない。そして始めたなら真魚さんが書いている言葉の通り"始まりが半分だ"ってことなのかも。
明日の担当はきやまさんです。本の話なのかな、楽しみにしています!

*1:ぶちラジの主なリスナーは無職とされている

*2:ぶちラジのリスナーのこと