ネコミミにひかりあれ

エッセイを書いています。

困ってる人がいたら分けてあげなさい

生理の貧困に関するニュースを読んだ。

8.1%が「生理用品購入に苦労」 「生理の貧困」国が初の実態調査 | 毎日新聞

生理がきた時のことをあまり覚えていない。
人より少し遅かった気がする。でも来た時は祖母が赤飯を炊いて、私は赤飯好きではなかったので父が美味しそうに食べていた気がする。

ランドセルの中に持ち歩くものが増えた。
テレホンカード、もしもの時のお金(大抵近くの店で使ってしまって怒られるのだが)、そして生理用品。

近所のおばさんが趣味で作ったという、いちご柄の巾着には生理用品がいつも多めに入っていた。
「なんか困ってる子がいたらあげなさい」と母が言う。
人によって時期が違うからなっちゃった子がいたらあげなさい、と。
それを人にあげたかどうかは覚えていないけど、学生時代には誰かに生理用品を分けるというシチュエーションが少なからずあった。

高校の頃、保健室から一番遠い区画に教室があった。
母と同じ発想だったのか、当時の同級生が「トイレにナプキン置いたから使っていいよ」と言っていたのを思い出す。
私はそれにお世話になることはなかったが、もしかしたら感謝していた人がいたかもしれない。

そんな感じのゆるい善意があって、見過ごされてきたことが多いのかもしれない。私も余裕がなくなってきたら生理用品やらピルやらにお金なんて割けなくなると思う。
個人差も多いし、人によっては指名のメーカーもある(かぶれるとかなんとかで)。

給水ショーツとかシンクロフィットが私のティーンエイジャーの頃やもっと若い頃にあったら何か変わっただろうか。
進んだり進まなかったりしてるよなあと思う。