- 作者: 竹宮ゆゆこ
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2016/05/28
- メディア: 文庫
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昨晩これを読んだ。
私の悪癖として、物語の面白さに引っ張られて細かなディテールを置き去りにして読んでしまうものがあって、
そのせいですごく雑に読んだ自覚がある。でも面白かった。
途中から(どこかで見たことがある、こういうの)と胸がざわつき、
もし、その「どこかで見たことがあるもの」であった場合、結末がそれと違っていて欲しいとなんとなく思った。
砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet (角川文庫)
- 作者: 桜庭一樹
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2009/02/25
- メディア: 文庫
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これとの類似点を上げてる人結構居たし、実際かなり似てたと思う。
「ヒーロー」っていう単語で、砂糖菓子のラストシーンの方を思い出した。
読んだのが大昔なのと、手放してしまったので今引けないのだけど、
私は砕け散る〜の主人公は、砂糖菓子の、あの担任の先生のアナザーストーリー(みたいなもの)だと思った。
いくつかの可能性みたいな感じで、もちろんありえないんだけど。
あと砂糖菓子は成長とかそういうのだと思うけど、砕け散るは恋愛とか愛情とかそういうのだと思ったので、
その辺りで構造が複雑になって一度読んだだけだと私のような読み方してる人は理解が難しいのかなと思った。
そういう意味だと、砂糖菓子はかなり読みやすくて親切です。一本道だから。
「一人称視点で話が進む場合、語り手をどこまで信用していいのか」みたいな、そういうものをあまり読んでこなかったので、
素直に読んでしまって最後のほう混乱した。
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さて、なんで今回これを読んだかというと、好きな人が読んでいたからで、
かつ「ラストシーンがよくわからなかった」と話していたからだった。
で、私にも読んでみて、と好きな人は言った。
そういう経験を一度だけ、私したことがある。
ラストシーンについて皆に解釈を聞いて回りたいもの。
「悪童日記」から続いた「ふたりの証拠」「第三の嘘」がそれだ。
特に「第三の嘘」については、読み始めてから読み終えるまで終始混乱しながら読んだ。
拙いメモを取りながら読んだのも覚えてる。
読み終わって、真っ先に誰かにメールをしたんじゃなかったか。あれはなんだ、って。
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映画でもラストシーンがぼかしてある場合、その結末をめぐって誰かと話すことは楽しい。
「インセプション」も、見た人とあれはハッピーエンドなのか、それとも?という話をしたような気がする。
で、私は今日「砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない」を購入して読み比べる予定。
海野藻屑、ってすごい名前だなと当時も思った。