ネコミミにひかりあれ

エッセイを書いています。

素性

昨晩は謎の貝焼き屋さんが少し安いコースを提供する日だったので、誘ってもらって行ってきた。忘れがちだけどここは会員制だったので、私はいつも恋人の付属品として行くことになっている。


蟹、わたしはあまり惹かれなかったけど美味しかった。


これを待ってた、蒸し牡蠣。
日本酒飲みながらこれでもういいかなという感じ。
そのあとおでんが出てきたりしたけど、牛肉と貝とトマトだけ、みたいなソースで和えたパスタがひたすら美味しかった。

たぶんIQ下がったと思う。
なにか具を噛みしめるたびに旨味みたいな味がした。

謎の貝焼き屋さんなので来ている人たちも謎で、この日カウンターにいたのは謎のおじさん(という歳でもないけど、、、)と謎のおじさん+女性2名、だった。
なにかの弾みで真名披露会みたいになり、おじさんが帰るというのでおじさん同士が名刺交換してたのだけど、ええっ!みたいな驚いた声が上がり、なんだかそのあとその人の肩書きと会話してたような印象を受けた。
その後恋人も真名当てみたいなことをされていて勘弁してよ、みたいなことを言ってたのだけど、まあ酒の席なんだしあんまり人の名刺と飲んでもなあ、と思った。名前ぐらいならいいけど、とフルネームを教えようものなら多分Facebookとかで検索されるんだろうな。
私は付属品なので特に名乗りもしないし聞かれもしなかった。

数年前、ある飲み屋(バー)で隣り合った人に進路相談みたいなことをしたことがある。
たぶん出版とか広告系なんだろうな、と思ったけど特に真名みたいなことを聞かなかった。聞けない雰囲気だったし、聞かなくても十分よい話が聞けたから、その場はその場でおしまい。
また次、そこで会ったらいいよね、という感じだった。結局私があまりそこへ行かなくなってしまったからもう会わなくなってしまったけど、そういう付き合い方でいいよね?

まあ色々大変なんだろう、名前出して生活してると。
ふつうに帰宅してよい夜だったと思った。