ネコミミにひかりあれ

エッセイを書いています。

もふもふを作り上げる(ポケプラクイックのこと)

今年の5月ごろに人生で初めてプラモデルを作った。

ふわふわ、もふもふの手触りと思われる尻尾や首のあたりの毛が立体になるとこんな風になるんだ、というのが面白くて写真をたくさん撮っていた。

あと、プラモデルってこんなに簡単に作れるんだ、みたいな感動もあった。私が知ってるプラモデルがFSSやガンダムみたいに複雑なものばかりっていうのはあるけど、ポケプラクイックは簡単で、10分ぐらいで組み立てられるのだ。

そもそもイーブイを立体として認識したことって、あったかしら。私、ないかもしれない。
プラモデルはそういう、二次元→三次元の想像を理詰めで迫ってくる。

塗装も要らないの?とおもったりした。
可愛い眠り顔は、塗装ではなくてパーツでできている。


こんな悪夢みたいなパーツがあって。

気持ちいいぐらいカチッとはまる。
顔が…できた…。

顔だけ先に組んでしまったので、よくわからないことになったけど、

なんかびっくりするぐらい簡単にもふもふが組み立てられてしまった。

ところで、私は立体物についてかなり苦手意識がある。
数学の、たとえば「立方体がいくつありますか」みたいな問題は手で数えていたし(想像力がないし計算もできない)、粘土を用いた授業などもうまくできたためしがなかった。
ビーダマンやベイブレードも自分で組み立てた覚えはない。

しかしポケプラクイックは違う。
私でもできるよ、ポケモンを組み立ててみようよ、と誘ってくれる。…組み立ててみようよ、って少しおかしいな。

こういうふうに立体にしたんだよ。
だから君も作ってみてよ。
…これが正しいかもしれない。

ほら、尻尾や首の、白い部分はこんなふうにしたんだよ。

ポケモンの立体物で手に取りやすいものだと塩ビのフィギュアがあるけど、プラモデルを組まなかったらここまでイーブイの首のもふもふについて考えなかったと思う。
塗装もないから簡単でいい。

プラモデルを組むこと、私は楽しさがよくわかってなかったんだけど、なんか、立体物を自分で組み立てる、というのは静かな楽しみがあった。
来年はウパーが出るといいな。立体物を作る楽しさにもっと触れてみたい。
答えがきちんとあって(ポケモンだからキャラクターとしての姿はよく知ってる)、それが自分の手で組み立てられる、というのが楽しいんだと思う。