ネコミミにひかりあれ

エッセイを書いています。

なにかが変わってくれると思ってきた

結論から言うと、何も変わらない10年だった。

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大人になって色々変わると思っていた。10年前、わたしはまだ大学生で、地域の最低賃金のアルバイトをしながら、まあまあ楽しく暮らしていた。
当時はまだほぼ日手帳のヘビーユーザーだったから、その頃の日記は今も読める。アルバイトで失敗した話、就活が苦しかった話、楽しい話。いまはもうFacebookでしか繋がっていない(しかもそのアカウントもほぼ死んでいる)知人の名前が、友達として書かれている。

何も変わらないと書いたけど、細々とした変化はある。
大学生だったけど社会人になってしまって、いまは4社目だ。1社目でリモートの訓練とか言って自宅勤務の練習をしたことがあったけど、それが日常になるとは思わなかった。

スノーボードも始めてから5シーズンめ(?)だし、最近はFeelCycleのトライアルも行っている。単純に楽しいからだ。

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変化について考えるとき、脳裏にふと坂本龍一目当てで見た「ラストエンペラー」のセリフが浮かぶ。「同じ人間がそう簡単に変われるものか」と溥儀が吐き捨てる。

細部は確かに変わっていくのだけど、私の生活全体を見るとそんなに変わっていない。相変わらずなにかに憧れて、心を砕いては、平和に生きようとしている。

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だから私は何も変わっていない。いつも変わらず、なにかをどこかに書きつけている。次の10年も特に変わらないような気がする。

はてなブログ10周年特別お題「10年で変わったこと・変わらなかったこと