ネコミミにひかりあれ

エッセイを書いています。

料理本の話をしよう

クックパッドやNHKのサイト、個人のブログ、その他もろもろ、
でレシピが簡単に見られるようになった今でも
私はいわゆる「レシピ本」、料理の本がとても好きで
気になると買ってしまう。

たまにオススメの料理本を訊かれることがあるので、メモとして。

なかしましほ「ごはんですよ」「おやつですよ」

おやつですよ―くり返し作るわたしの定番レシピ集

おやつですよ―くり返し作るわたしの定番レシピ集

ごはんですよ

ごはんですよ

なかしましほさんのおやつレシピなどは、ほぼ日での連載もある*1ので
作った方が多いと思う。この方、ごはんのレシピもとっても簡単でオススメです。
ごはんのレシピがどんなものかは、下記「北欧、暮らしの雑貨店」のサイトで見ることができる。

hokuohkurashi.com

繰り返し作るのは「しょうがたっぷりキーマカレー」と「スパニッシュオムレツ」(の、ケチャップ)。
特に「キーマカレー」は、書籍「ごはんですよ」の表紙にもなっているけれど、
とにかく生姜がたくさん入っていて、ピリリと辛い「凝った家庭料理」の味がする。

複雑な手順がないので、ごはんレシピはオススメ。

また、なかしましほさんのレシピといえばクッキーだと思うけれど、
こちらもバターを使わないせいか生地がダレないので狙った通りに焼きやすい(と思う)。
素朴な味ではあるけれど、この書籍の中にある「ココアとマーマレードのクッキー」なんかは、
この中ではキャッチーな味だし作り方も簡単(型抜きではない)なので、作ってみて欲しい。

まいにち食べたい“ごはんのような”クッキーとビスケットの本

まいにち食べたい“ごはんのような”クッキーとビスケットの本

「今日の料理ビギナーズ」の雑誌

NHK きょうの料理ビギナーズ 2016年 01 月号 [雑誌]

NHK きょうの料理ビギナーズ 2016年 01 月号 [雑誌]

「今日の料理ビギナーズ」は、その名の通り料理初心者向けのNHKの番組で、
それのテキストがこの雑誌。
私はこの雑誌で「にんにくのみじん切り」を覚えました。そのぐらい、初歩の初歩。

この号に載っていた「れんこんとクレソンと厚揚げのサラダ」は、
厚揚げを抜いて、れんこん・クレソン・塩昆布で作ることが多いけれど、これが美味しい。

平野由希子さんの本にハズレなし。

女の家飲みレシピ (食FRaU)

女の家飲みレシピ (食FRaU)

特にこの本には本当にお世話になっている。

煮込みハンバーグ、牛肉のラグーパスタ、マッシュルームのソースで和えたパスタ、
パクチーの入ったポテトサラダ、あと何だっけ…ハムと長ネギとチーズの簡単サラダ。
とにかく、平野由希子さんの本に紹介されているレシピは美味しい。という刷り込みは、
この本から始まった。

そこそこ複雑な手順ではあるものの、レシピは特に意地の悪いところはなく、
変な省略や「別途取っておいたタレやだしを使う」みたいな、面倒なこともない。
そういえば、下の本の「そばサラダ」も作ったけど、これも美味しかったな。

ワインごはん

ワインごはん

エッセイのようなもの

ご飯を作る気分を「あげる」参考になるのは、クウネルから出ているような、
ご飯の空気を伝えてくれる本たちだ。
クウネルといえばお弁当も有名だけど(サイトでも連載があるし)*2、「ただいま食事中」が好きだ。

よりぬき ただいま食事中。 (クウネルの本)

よりぬき ただいま食事中。 (クウネルの本)

いろいろな職業の人の食事の風景を紹介したもの。食事日記のようなものだけど、
これが本当にバラエティに富んでて面白い。
冷凍食品をうまく活用する人、飲んべえの人、昼夜逆転の人など…。
食事、自分が楽しければある程度はいいのだろうな、という気分にさせてくれる。

高山なおみさんの本も、こちらに入れておく。
実は高山なおみさんのレシピはほぼ作ったことがなくて、唯一作ったことがあるといえば、
「メキシコ風ココア」と、チクタク食卓を参考にして作った「グリーンカレー」ぐらい。
読み物として面白いので、こちらへ入れておいた。また何か作ったら、レシピ本として紹介するかもしれない。

で、結局一番使用頻度が高いものは

平野由希子さんの「女の家飲みレシピ」と、なかしましほさんの「ごはんですよ」なのだった。

*1:「小さなレシピを1ダース」  http://www.1101.com/12/index.html

*2:私たちのお弁当。  https://magazineworld.jp/kunel/bento/bento-76/

この雑誌を読もう2015

どうでもいい前置きと自己紹介

雑誌をよく読む。
インターネットでもYahoo!が提供してるXbrandとかをよく見ている。

xbrand.yahoo.co.jp

雑誌に影響されて始めたことや、買ったものって数え切れない。
そういう話をしているとたまにこう言われることがある。

「何を読んだらいいのかわからない」

別に何を読んでも(立ち読みが許されている分には)無料だから、
何を読んでもいいのだけど、明確な好みがない場合に何を読んで参考にしたらいいのか、がわからないのだと思う。

私が先日25歳になったこともあって、25歳で、
今まであまり特定の雑誌を読んでこなくて、服装等の参考に何かを読みたい、
でも何を読んだらいいのかわからない、という人向けに。

多分これ、昔装苑能町みね子氏が連載してた「雑誌の人格」に似てます。
おこがましいんだけど、たぶん、似てます。似てないかな…

雑誌の人格

雑誌の人格

だいたい主観で分けてみた

「我が道をゆく」と「モテ♡」、「若い」と「大人」。
この二つの軸で分けました。

25歳女子はこれ読むといいんじゃないですか

JJ

JJ(ジェイジェイ) 2016年 02 月号 [雑誌]

JJ(ジェイジェイ) 2016年 02 月号 [雑誌]

JJは2014年08月号からリニューアルをして、それまで同じような読者層だった(と思う)「CanCam」と差別化して、
「25歳」という年齢の女性をターゲットに据えました。*1
それまでキラキラして、ピンクと白ばかり着てた女子大生が、いきなり落ち着いてノームコアみたいな感じになってる。
後輩に憧れられるいい女になろうね!という感じ(誌面では「ガールからレディへ」とか表現してます)。

ちなみにJJはモノクロページが凄まじくて「不倫」を特集してたりする*2。ロースおじさん案件。

MORE

MORE(モア) 2016年 02 月号 [雑誌]

MORE(モア) 2016年 02 月号 [雑誌]

「JJほど落ち着かなくていい!」という感じならMOREをお勧め。
JJは結構パンツ主体の格好が多い気がしますが(基本的に「ハンサム」さがある)、MOREは
「パンツ主体の着回し」「スカート主体の着回し」ときちんと分けています。
また、付録のあり・なし版を選べるのも付録要らない派の私はありがたい。100円ぐらい安い。

モテ♡系について

ここでいう「モテ♡」は「女の子っぽい、親しみやすそうな服装」程度の認識です。
概ねルミネとかマルイっぽい服装。

ViViはかつてTOKYO ViViという外国のオシャレ雑誌を日本の雑誌に足したような素晴らしい雑誌がありましたが、
その後It♡LOVEと名前を変えたにもかかわらず何も言わずに消え去りました。
最近その面影を求めてViViを読んでるんですがテンション高くて面白い。

ViVi(ヴィヴィ) 2016年 02 月号 [雑誌]

ViVi(ヴィヴィ) 2016年 02 月号 [雑誌]

arは「雌ガール」という単語が一人歩きしてますが(雄ボーイって単語もあるからね!)、
「彼氏や好きな人に好かれる服装やメイクもしたいけど、自分が好きな服装やメイクもしたい!!☆」という
超ポジティブかつ朗らかな雑誌です。

ar(アール) 2016年 01 月号 [雑誌]

ar(アール) 2016年 01 月号 [雑誌]

あと美人百花とandGIRLはサジェストで「違い」とか「どっち」と書かれるほど似てるけど、
編集長が移ったから、とかそういう話のようです*3
こういう問題はどこにでもあって、FUDGEとCLUELのあたりもそうだったと思う*4

25ansと書いて「ヴァンサンカン」と読ませるこちらは明確に「富裕層向け」。
だからホテルとかそういう情報が多いらしい。
読むと自分と全く縁がない上に想像ができない世界で面白い(かなしい)。
dentsu-ho.com

我が道をゆく

とりあえずモードと呼ばれるような雑誌はまとめてこちらだと思い。間違ってもモテ♡ではない。

GINZAに関しては「"怖い洋服"を愛さずにはいられない女の部屋」で
ヤマシタトモコの漫画を使ってモテない服のページ作ってたのが面白かった*5

「我が道をゆく」カテゴリの雑誌は隔月や季刊のものもあって、
CYANとかヴィオレッタとか、新しめの雑誌もここに入れました。CYAN山口小夜子の化粧特集とか、
化粧品のブランドストーリーとかも面白いので、美容系三誌(VOCE、MAQUIA、美的)を読むような方々も面白いと思う。

CYAN(シアン) issue 007 (NYLON JAPAN 2015年 12月号増刊)

CYAN(シアン) issue 007 (NYLON JAPAN 2015年 12月号増刊)

この雑誌を読んでた2015

この一年も雑誌をまあまあ買って読んでという年だった。
毎月12日が一番楽しくて、それはGINZA、BAILAFRaU、arの発売日だからで、
それを過ぎると23日前後まで楽しみがなくなる(23日は美容系三誌の発売日。また、かつてzipperの発売日だった)。

ここ最近はarとViVi、たまにGINZAとFRaUという感じで雑誌を買ってました。
TOKYO ViVi、It LOVEを読んできた身なのでViViが、まーーー面白い…もっと早く読んでおけばよかった。
モテと程遠い顔立ちをしていてもこういう甘くてテンション高い雑誌は読んでて面白い。あ、arもそういう意味で最高です。

来年も面白い雑誌に出会えますように。

雨降りの隣人

弊社は建物のうちおよそ3分の1ぐらいのスペースを使用しており、
残りのスペースはおしゃれなモード系の洋服を扱う
(私でも一つ二つは取り扱いブランドを知っている)事務所が入居している。

自分の席からは窓の外が見えない。
目隠しを取ればよい話なのだけど、そうすると天気の良い日には丸焦げになりそうな構造だ。
天気も当然分からない。
そして、帰宅時には一刻も早く帰りたい。
目的の駅に停まる電車は10分か20分に一度しかこの駅には止まらず、
それを逃すと改札の中で無駄に時間を潰すことになる。

大都会を走る地下鉄は何社もつなぎ合わせたいびつな区間であり、
我が地元を走る私鉄と違って乗客を待ってはくれない。だから早く駅まで行かないといけない。
そう思いながらお隣さんの前を通り過ぎる。

全く顔なんて知らないし名前も知らないが、お隣の事務所は喫煙者が多いらしい。
よくこうして共有スペース(なんて大それたことは言えない階段の踊り場)で、
おしゃれな灰皿を持って煙草を吸っている。
そして、今夜すれ違った人も煙草を吸っていた。

「おつかれさまです」と私は言う。すると彼が「いつもご苦労さまです」と返す。
いつも、と言うほど私はその人に会っていないし、今日が初対面のはずだがそういう定型文なのだろう。
社会人は難しい。
愛想笑いで曖昧に返事をして階段を降りようとすると、後ろから「雨降ってますよ」と声がかかる。

「…え、うそ?!」
「降ってます」

見ず知らずの人に素っ頓狂な声で受けてしまったのが恥ずかしいのと、
一度帰ったのに忘れ物を取りに戻るのも恥ずかしくて、駆け足で自席まで戻る。
そのまま猛然と傘を手に取り、また張り付いたような愛想笑いでお隣さんに挨拶をした。
「ありがとうございます」と言った。

お隣さんは笑顔で煙草を吸っていたように見えた。
視界の端でわずかに写った顔は、苦笑いとも愛想笑いとも取れる笑顔であった。
それから、彼に会っていないけど、次に会う時も雨が降っているような気がする。

私的ベストコスメ2015

今年買ったものAdvent Calendar 2015 六日目の記事です。

www.adventar.org

毎年洋服や化粧品、あればガジェットなどをひとまとめにしてベストバイを書いているのですが、
今年は化粧品に絞って記事を公開します。

クレンジング部門

SUQQU リセットクレンジングエマルジョン N
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リセット クレンジング エマルジョン|SUQQU [スック]
美容三誌(VOCE・MAQUIA・美的)のベストコスメにも選出されていましたが、私も今年はこれが一位です。

どこがよいか
・ミルククレンジングである
・きちんと化粧が落ちる

どこがだめか
・高価である(150ml/4000円。というのはちょっとお高い)

今までシュウウエムラ牛乳石鹸のオイルクレンジングを使っていましたが、
化粧が薄くなったこと、落としたあとのツッパリが辛いこと(牛乳石鹸は悪くないのですが、落としたあとやはり乾燥します)や、
油臭さが気になりミルク〜ジェルで検討した結果こちらに落ち着きました。

概ね平均的な化粧の濃さだと思われますが、きちんと落ちます。
ファシオのマスカラのような強固なウォータープルーフは試していないので分かりませんが、
普通のウォータープルーフ程度であれば大丈夫です。

スキンケア部門

HAKU メラノディフェンスパワライザー
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[炭酸泡]美白乳液|商品紹介|HAKU|資生堂|シミ 美白化粧品

どこがよいか
・炭酸泡が出てくるのが面白い
・乳液だけどサラッとしている
・ドラッグストアで購入できる

どこがだめか
・高価(6000円)

乳液嫌いなので化粧水だけつけて終わり、ということもざらだったのですが、
最近はそうも言っていられず乾燥するし美白もしたいし、という時にちょうどよかったのがこちら。
HAKUは資生堂が展開しているもので、ドラッグストアで買うことができます。

また、乳液嫌いでも付けられる程度にサラッとしたつけ心地で、
炭酸泡がぷちぷち弾けるのが肌で感じられるのも楽しかったです。

ベースメイク部門

CHICCA ラヴィッシンググロウソリッドファンデーション
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CHICCA【キッカ】 - 艶めく、ときめく。メイクで簡単に“エイジング・ケア”。 -

どこがよいか
・塗り方が楽
・いかにも「塗ってます!」にはならない

どこがだめか
・スポンジ推奨なので持ち運びには不向き

昨年はTHREEの下地だけを塗ってベースを完成させていましたが、
カバーしきれないところが出てきたのでこちらを購入しました。
ファンデーション塗り慣れてない私のような人間でも
ステンシルみたいな方法なら普通に使うことができ、かつ綺麗に仕上がります。
購入の決め手は「小鼻の赤みをカバーできること」でした。
しかし前述のとおり、スポンジでステンシルのように塗るので持ち運びには本当に向いていません。

ポイントメイク部門

THREE 4Dプラスアイパレット
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THREE 4Dプラスアイパレット | THREE

どこがよいか
・色展開が渋い
・赤みベージュだけど腫れぼったくならない

どこがだめか
・浮かばないけど強いて言えば発色が薄いかもしれません

購入したのは03のTRANSCEND TIME。上の画像の右から二番目、赤みがかったベージュです。
左上の色はピンク色ですが、私の目蓋ではほぼ発色しません。
ほんとうにニュアンス程度です。

茶色のオイルベースがいい働きをしている気がします。
使用方法の通り重ねると「ナチュラルだけどなんとなく目力ありそう」な感じに仕上がる、ような。

総評

今年はTHREEの年だったように思います。今年「も」か。
基礎ものを固めることを目標に頑張った一年でしたが、結局とても揺らいでいたようです。
来年はTHREEあたりで基礎ものを固めたいところです。

明日は u_1_p さんです。

はてなブログは4周年! 私の変わったこと、変わらないこと

「4年間で変わったこと、変わらないこと」

はてなブログ、確かサービス開始時にお知らせを受け取るメールを設定したと思ったけれど、
そこから4年経つのか…。
あらためて、いろいろとおめでとうございます。
いろいろなイベントに行かせていただいて、ブログたのしい!を再確認したのは、
はてなブログだったからかも、と思いました。

4年前というと2011年。
全く現実として感じられないけれど、確かに四年間という月日が降り注いだ。
誰の上にも平等に降り注いだなあ、と思う。

ずっと使っている手帳もたまっている。
その中に自分の4年間が記されている。

変わったこと

大学生から社会人になった。
アルバイトから正社員になった。
転職をした(カスタマーサポート→事務)
めがね
スマートフォンのOS(AndroidiOS)
PC(Let's Note→Macbook Air/early 2014)
服の趣味

変わらないこと

使っている手帳(ほぼ日一択)
日記を書くこと(断続的ではあるけれど、アナログの手帳に記す。というのは続いている…)
食べものの好み

ああ、そういえばブログも変わりました。
4年間の間にいくつかブログのURLを移りました。

引き続きよろしくお願いします。

次の4年はアラサーちゃんアラサーちゃん、30歳手前なのだけど、
きっと楽しく過ごしているよ。

あなたの追う文字を私も追おう:本を薦めるということ

id:attsumi さんがtwitterで下記のようなことを仰っていたのでなんとなく書いてみた次第。

ここ最近は知りたいことが増えて、本を選んで読むのがとても楽しい状態が続いているけれど、人が良いですよってすすめてくれた本を読みたいって気持ちもあるので、皆様好きな本や影響を受けた本をぜひブログにかいてくださいおねがいします

河岸忘日抄 (新潮文庫)

河岸忘日抄 (新潮文庫)

堀江敏幸の傑作長編小説だと思っている。単純にブックガイド的に読んでも面白いと思うし、氏のエッセイかと思うような作りでもある。
事実彼は小説内の主人公と同じようにフランスへ留学のようなことをしていたわけだし、紹介される本は全て氏の好みだろうと思う。
この小説内の主人公は人に話せばそこそこドラマティックな経験ののち、ありふれた日常を過ごしながらクレープを焼いたり、
古い本を引っ張り出して読んだり、異国の事務手続きの煩わしさに腹を立てたりする。

おぱらばん (新潮文庫)

おぱらばん (新潮文庫)

おぱらばんという単語は仏語で「過去」を示すものらしいが、堀江氏が出会った中国人の留学生はみなこの単語を使っていた、
そういう話から始まる表題作、一瞬小説なのかエッセイなのかわからなくなる「貯水池のステンドグラス」などなど。
堀江敏幸なら上記二つがとても好きです。これもブックガイド的に読んでみてもいい。
私は「ソロモン王の苦悩」を読んだ。

佐々木中という名前を知ったのはヴィレッジヴァンガード新宿店で展開されていたこの本からだった。
鮮烈としか言いようがなくて、どハマりして読んだ。

このあたりも「切りとれ〜」と同じにおいで、後者に関しては河出文庫から出ているので持ち運びも便利。
(私はまだ読んでおりません、、だめじゃん、、)
というか「切りとれ〜」の鮮烈さをこの二作が超えてゆかない(ファーストインパクトが凄すぎた)、という話。

スペインの宇宙食 (小学館文庫)

スペインの宇宙食 (小学館文庫)

菊地成孔のエッセイって何冊か出てるのだけど絶対にこれを断固としておすすめします。
理由はただ単に「ウェブで公開されていた食に関する日記が読めるから」なんだけどこれが相当面白いのでおすすめです。
私のようにブログの文や行間、固有名詞よりその人を見てその人になりたいと思うようなミーハーな人間なら面白いと思う。
これも、堀江敏幸の本のようにグルメガイド的に読めたりする。代官山のシェ・リュイとかね。

パーク・ライフ (文春文庫)

パーク・ライフ (文春文庫)

一時期小説が読めなくなって、薄かったのでなんとなく手に取ったらよかったという話。
表題作はなんというか決断の瞬間がすごく鮮やかで軽やかで良い印象がある。

もしもし、運命の人ですか。 (MF文庫ダ・ヴィンチ)

もしもし、運命の人ですか。 (MF文庫ダ・ヴィンチ)

こじらせ系恋愛エッセイ。ほむほむこと穂村弘が語る魔性の女の話とか、私が好きな人は私なんかを好きにならない。みたいな痛くて屈折した話などなど、
私はすこーーーんと膝を打ちながら「うわーーあるあるあるある!」と頷くばかりでございました。ほんとうに。
ほむほむだとこっちも好き。
世界音痴〔文庫〕 (小学館文庫)

世界音痴〔文庫〕 (小学館文庫)

エッセイの最後に短歌が添えらえている。というのすてき

あと「手紙魔まみ〜」は最高だし文庫化したのでぜひ。

彼女のこんだて帖 (講談社文庫)

彼女のこんだて帖 (講談社文庫)

めちゃめちゃに心が砕けたときとか、どうにかしないと。という時に。
結局のところ美味しい料理を食べるとなんとなく嬉しい。という感じがします。そしてレシピ付き。
で、何が良いかというと連作短編集になっているという点。

料理ならこちらも。
作中のレシピは作ったことがないけれど、いつか作りたいと思っている。
そして「どうにかしないと。」という時、手を動かせばだいたいのことは晴れるのだけど、趣味もやる気にならないし、という時には
おそらく、決まって料理が一番手っ取り早い処方箋なのだと思う。

本は読めないものだから心配するな〈新装版〉

本は読めないものだから心配するな〈新装版〉

まだ数頁しか読んでないのだけどこの表題が卑怯すぎて切れ味抜群すぎて最高なので。

しかしこうしてみると私はほんとうに本読んでないな、、まずい。
同じ本ばかり繰り返し読んでしまうので、こういう記事を書くと似通ってしまう。なにと。過去と。

参考になるか分かりませんが、読書の秋ということで。

「山口小夜子 未来を着る人」

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東京都現代美術館と近いところに用事があり、そこに着いて行ったので、
とても唐突だけど行ってきた。

展覧会|東京都現代美術館|MUSEUM OF CONTEMPORARY ART TOKYO

内容はここに書かれている通りの感じ。
前半は山口小夜子の写真やスクラップブックなど、後半はゆかりのある人物たちによる
トリビュート作品という構成だった。

個人的には資生堂の一連のポスターを見ることができたのがよかった。
で、その近くに面白い文章があった。

山口小夜子の瞳はどちらかというと丸かったので、東洋人っぽく化粧をしていた」
みたいな感じのキャプション。

へえ、と思った。
私は山口小夜子のすっぴんを見たことがないけれど、もともとの顔も
切れ長の二重なのだろうなと思っていたので、そういう化粧に「わざわざ」しているというのが
(一重まぶたではあるけれど)切れ長と形容される目の私には少し驚きだった。

CYAN(シアン) issue 003 (NYLON JAPAN 2014年 12月号増刊)

CYAN(シアン) issue 003 (NYLON JAPAN 2014年 12月号増刊)

確かCYANのこの号に山口小夜子の特集があって割と面白かったのだけど、
化粧としてどうなんだろう。難しい気がする。

さて、その他にも朗読があったり(「陰翳礼賛」)、衣装の展示があったりといろいろと楽しいものだった。
あと流れていると反応してしまうなと思ったのはこれ。
資生堂リバイタル 1985年 15秒'ver - YouTube

会場で流れていたのは15秒版ではないけど。

あと会場は割とおしゃれな人が多かった。ので気の抜けた服装で行った私はたいへんつらかった。
いやまあ別にどうでもいいんですけど。いいんですけどね。