ネコミミにひかりあれ

読みもの、エッセイ、そういったものを書いています。

一重まぶたとわたし

twitterの書き込みを見ていて、モヤっとすることがたまにある。「一重まぶたは整形したほうがいい」みたいな書き込みを見たときだ。わたし個人の受け止め方と考え方だけど「うーん」となる。それでも近年の多様性が大事、みたいな流れなのか、はたまた隣国の女の子たちのかわいさなのか、ちょっとずつ「一重まぶたのままでも普通にかわいい」という流れになってきている…とは思う。

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最初に自分を一重だと認識したのがいつだったのか思い出せないけど、母が運転する車の助手席で「わたしって一重なの?」と聞いたことは覚えている。母は「そうだね」と言ったあとで「でもあなたはかわいいから」と続けた。でも当時読んでいた雑誌では、一重は修正されるべきものだった気がする。とりあえずアイプチか二重テープ、みたいな流れがあったように思う。
アイプチは、中学生の頃に先輩がトイレでやっていたのを見たきりだ。自分でやる気にならなかったのは、怖かったから。コンタクトレンズも入れたことのないわたしには、ハードルが高いものだったのだ。そういう選択肢は取らなかったが「まぶたの肉が薄くなる」とか「腫れぼったさが取れる」みたいなマッサージをやることはあった。

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化粧をしはじめ、美容系の雑誌を読むようになると、一重のサンプルが少ないことに驚いた。世の中には二重の人しかいないみたいだ。雑誌は様々な人が読むものなので、世の中に一番多い人向けに書かれていると思う。申し訳程度にページが割かれた一重まぶた向けの化粧では、主に「クールさ」が強調され、わたしが当時ほしかった「かわいい」という形容詞はあまりなかった。わたしの観測範囲がかなり狭かったのだろうけど。

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化粧に慣れてきた頃、友人にふと「ネコミミの一重好きだよ」と言われたことがある。twitterの書き込みや美容系の雑誌に一重の化粧ページがないことに変に傷ついてしまうとき、そういう言葉が一番うれしかった。いまのパートナーにも「そのままが好き」と言われるので嬉しい気持ちになる。ある時は「そんなに悩んでるなら整形すればいいのに」と言われて深く傷ついたことがあるけど、他人の力を借りてようやく自分の顔をまあまあ受け入れられるようになってきた。
重ね重ね、整形自体は悪いことじゃないし、整形してかわいく自信に満ちている人々を見るとすごいなと思う。別になんとも思わない。
ただ、わたしはわたしのままを認めて「かわいい」と言ってほしかったのだった。

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キッカをやっていた吉川康雄さんが、隣国の女の子たちが、一重まぶたのかわいさを示してくれる。そのままでも魅力的だよ、と吉川さんが表現してくれた化粧にあこがれて、今年の春は避けていたピンクメイクに挑戦した。

化粧をするようになった頃にもっとこういうサンプルがあればよかったのに、と思う。メディアが本当に少しずつ変わっていって、わたしのようにどっちつかずで自信がない女が少しでも減るといい。クールなだけじゃない、個性的なだけじゃない。普通にかわいい一重まぶたの化粧は、もっと提案されて然るべきだと思う。わたしはずっと、それを待っている。

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